当院には背中、特に背骨と肩甲骨の間にある菱形筋というところの痛みやコリでお悩みの方が多くいらっしゃいます。原因の多くは胸椎と肋骨にありますので、そこを矯正することで楽になったという声をいただいています。
背骨と肩甲骨の間の痛む場所
ここでお話するのは下の画像のようなところに痛みを感じるケースについてです。
画像1や画像2よりも、もう少し下の方だったり背骨よりだったりする場合もあります。
症状は左右のどちらか一方にでることが多いです。
つねにコリのような不快感があったり、ズキッした痛みを感じることがあります。
柱の角などでゴリゴリと圧迫したくなるという人も少なくありません。
背骨と肩甲骨をつなぐ菱形筋の痛みの原因を解剖学的に解説
画像3は背中側からみたものです。
背骨(胸椎)と肩甲骨に菱形筋(小菱形筋と大菱形筋)という筋肉が付着しています。
痛みやコリを感じているのはこの菱形筋です。
菱形筋の奥には胸椎と肋骨がありま。
なぜ菱形筋に痛みやコリがでるかというと、胸椎あるいは肋骨が後方(菱形筋がある方向)にずれてしまい、菱形筋を圧迫するからです。
日常生活などの何らかな要因で背骨のバランスが悪くなる。
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胸椎や肋骨が後方にずれる。
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ずれた胸椎と肋骨が菱形筋を圧迫して痛みが生じる。
※胸椎(きょうつい)とは背骨の胸の高さに位置する部位を言います。
背中と肩甲骨の間の痛みの対処法
菱形筋の痛みの直接的な原因は胸椎の後方へのずれなので、胸椎を矯正しなければならないのですが、自分でなんとかしたいという方もいると思うので菱形筋のストレッチの方法も載せておきます。
菱形筋のストレッチ
画像4のように腕を内旋させます。このとき腕は水平よりも少し斜め下に向いています。菱形筋を左右片方ずつ伸ばします。深くゆっくいと呼吸をしましょう。
画像5のように両手を前方へ突き出すようにして背中を丸めるようにして左右両方の菱形筋をのばします。
ストレッチで痛みが解消すれば良いのですが、そうでない場合は胸椎の矯正が必要になってきます。胸椎のズレがひどい場合はいくらストレッチをしても痛みやこりは良くなりません。胸椎の矯正は自分ではできませんので専門のところへ行って矯正してもらいましょう。
胸椎の調整
手で触って胸椎のどの骨が左右、上下のどの方向に変位しているのかを調べてから正常な方向へ関節をすばやく動かします。
胸椎が正常に動けば、菱形筋への圧迫はなくなります。